イギリスのドッグブリーディング

10/06/2012 § 12件のコメント

今回、ぶぅちゃんの避妊手術の前に、
ぶぅちゃんの子供を残す事が,出来るのか,もう一度考えました。

「できなくは、ない」

例えば,お友達の,ウインザー君は去勢手術を受けていないので,
その気になれば,可能です。

でも、例えば,8頭子供が産まれたとして,
引き取り手は? ゴールデンレトリバーであれば,きっと、いるでしょう。。

いろいろ思いが、交錯するなか、ブリーディングのイギリスの基準について復習したいと思いました。
ご存知の様に,ケンネルクラブに登録して,ブリーディングをするケースと、
そうでないケースがあります。

もし私が、ぶぅちゃんに子供を産ませると、ケンネルクラブとは関係ない所でのブリーディングになりますね。

ケンネルクラブに登録して,ブリーディングをするにはいろいろな決まりがあります。

まず,母犬は,一生に,4回までしか,出産できない。
1歳以下で妊娠してはならず,8歳以上で出産してはいけない。
近親交配は認められない。
もし出産が帝王切開になる場合は,2回まで。
母犬はイギリスに住んでいる事。

ゴールデンに限る追加項目として、
18ヶ月になっていない母親の妊娠は不可。
1年に一回の出産のみ。

ブリーディングする個体について、
心臓のチェック。
股関節のチェック。
目の検査。
肘の検査。

を受けて、基準を満たした犬で,なおかつ,性格がすぐれているもの
だけがブリーディングできると定められています。

心臓のチェックはECGまでして、異常がないか調べます。

また、大型犬に多い、股関節の問題を出来る限り防ぐため、
大変明確に、指針が決められています。

股関節のレントゲン撮影をし、それをもとに、9項目について,スコアがつけられます。
0が最高で、最低が106。9の関節の部位のスコアを出し,それを足し算し,右、左、と、それぞれに合計のスコアが出されます。
ケンネルクラブのサイトによると、2年前の、ブリーディングする犬達の平均スコアは、19。
ちなみに、ぶぅちゃんの両親は,おとうさんが、右3/左6=合計9 お母さんが 8/10=18 
ぽぴーちゃんは、おとうさんが、3/2=5 お母さんが、7/7=14 でした。

このスコア数が少ないほど、股関節の深さや,角度など,問題が少ないと言う事が誰でも、一目で分かるようになっています。
大型犬は,足が悪くなると,生活の質が著しく損なわれるため,大変、重要視されています。
そして,証明書をみると、4代さかのぼって,このスコアが各個体ごとに書いてあります。

20120610-212849.jpg

肘も、同じような理由で3段階にスコア。やはり0がよくて,3が最低。ブリーディングをするには1か0でないと,ふさわしくないとされます。

目の検査は、遺伝性のものについては7項目、遺伝性でないものについて4項目、たとえば、遺伝性白内障、進行性網膜萎縮症、多発生網膜異形成などを持っていないか調べます。もちろん一つでも可能性があれば,ブリーディングしません。検査の日付も決まっていて,ブリーディングの一年以内と決まっていたりします。

20120610-213010.jpg

ブリードを守るため,そして、犬の体のため,こういったシステムを作り上げてきたのがこの国なのですね。
単に,ペットショップに生体を置かない,などという,レベルではない歴史があるのです。

そして,ぽぴーちゃんを譲り受けるときの契約の項目に,「海外に犬を持っていかない」という,項目もありました。
理由は,やはり、海外に持って行って,ブリーディングさせるための犬にされる事を防ぎたいということでした。
もちろん,家族が海外移住するにあたり、連れて行く事に関しては,認められる,と書いてあります。
それ以外に、12歳以下の子供がいるか? 家族全員,働いていて,昼間誰もいないなどということがないか,フェンスで囲った庭があるか?など、
飼い主チェックも、厳しいものがありました。

もう一度、この,ルールを見直し、大きくため息です。
このようなシステムをつくっても、ぶぅちゃんは、散歩にも連れて行ってもらえない環境で飼われていたんですよねぇ….

自分が,ぶぅちゃんの子供を見てみたい、ということだけで、ぶぅちゃんに子供を産ませて,本当にその子達が全員幸せになれる保証があるのか?
ケンネルクラブでないブリーディング、ということで、子犬の値段さえおさえれば,きっと引き取り手はいるでしょう。
でも、そこで,安い子供を引き取りたいという人は、本当に、覚悟を持って飼ってくれるのか?
あげく,今,自分自身、ぶぅちゃんの子供のうち一頭すら、手元に残す事すら無理です。3匹は飼えません。

悩んだ末,やはり,ぶぅちゃん、避妊手術を受けました。

痛い思いをさせましたが、手術をしたら,もうじつは乳腺が張っていて、あと少しで次のシーズンになる所だったのです。
2月にシーズンになって1ヶ月もお散歩に行かれない日々がつづいたばかりなのに。ギリギリの所だった,と言われました。

やっぱり、これで、よかったのです。ね。

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§イギリスのドッグブリーディング」への12件のフィードバック

  • yukoyuko より:

    バクさんのお話やこのような決まり事を知ると、イギリスの犬は本当に守られてる気がします。そして当たり前の事なのですね。  とても納得させられます。
    日本も見習うべきですね!

    私も実家にいる時、雑種だけど3回の出産を見守ってきました。
    今みたいにペットショップやブリーダーさんというものがなく、合計15頭のパピーがそれぞれに貰い手が決まりました。
    でも、もし今だったらやはりバクさんと同じように考えます。
    特に大型犬は直に大きくなって小さい時に貰い手が決まらなければ難しいだろうし、貰われていってからもとてもとても心配でたまらないでしょう。
    一度は見てみたい愛犬のパピーですが、大人になってからと子供の頃とでは、やはり責任が違うのですね。

    愛犬の子孫を残してあげれないのは、とても残念だけど仕方がないのですね・・・。

    • ばく より:

      今回は悩みまして、来年以降に一回だけ子供を産ませる事を考えてみたいと思いました。で、いろいろリサーチしたのですが、、結論はやはり、無理ということに。もちろん、この規則に従って、全ての動物が平和に暮らして訳ではありません。いろいろな人がいていろいろな価値観があって様々な考え方もある。

      いろいろ難しいです。
      日本で大型犬を飼う、というのは本当に大変な事だと思います。
      それを実現されているyukoさんは、すごいなあ。。。

  • tenchan より:

    先日ブログ友達のところで日本のペット業界の裏側を描いた衝撃的なフィルムを見たところです。
    イギリスではこのように法律で守られているんですね。素晴らしいです。
    大型ショッピングセンターのペットショップで売られている子犬や子猫には
    過酷な運命が待っているかもしれないのだと、娘には話して聞かせました。

    • ばく より:

      tenchanさんのリンクの映像、アップされた時、見ましたが、途中までしか見られませんでした。挫折です。イギリスでも法律ではなく、ルールはこのようにあります。でも、だからといって全て守られている、、という訳でもありません。どこの国にも、どこの人でも、いろいろなひとがいるものでして。

      でも少なくとも、需要がないのに、供給だけをし続け、命を命として扱わないという部分は、改善されて欲しいと思います。

  • マイマ より:

    知ってたつもりでいましたが・・知らない部分がいっぱいでした。。
    自分も子犬を産ませていながら・・無責任だな~~と思いました。。
    ばくさんの考えが正しいと思います。。
    とっても勉強になりました。。

    こんなに厳しい内容なのに・・クラフトでの受賞犬の獣医によるチェックをしなければ・・健全な犬種の維持ができないというこの矛盾はなんなのでしょうか??
    他の犬種だからなのでしょうか??
    ゴルはイギリスはすっごく大事にしてくれますよね。。
    日本は・・U^ェ^Uにとって酷い国なのでとてもイギリスは日本に譲ってはくださいません。。
    それも仕方がないのかな~~と思ったりします。。
    いろんな話を聞けば・・悲しいかな自国を酷いと思わざる終えません。。

    近くの方もイングリッシュゴルを飼われたのは去年の話。。
    我が家に何度か子犬を見にこられますが・・「母犬はがりがりやせて・・外のハウスで飼われていた。。かわいそうだった」と。。
    先日の子犬達もそうですよね。。
    そんなところが多いのでしょう。。あまり外にも出してもらえない子もあるのでしょう。。
    我が家もお里も・・U^ェ^Uとの生活を楽しみたいという方なのですが。。

    ばくさん・・
    ここで失礼しますが・・先日の子犬は今日見にいけなかったとのこと。。
    また・・ご連絡いたします。。

    • ばく より:

      マイマさん、無責任ではありません。決してそのように思われないで欲しいです。ただ、違うんです。犬との暮らし方が、もともとあまりちがいましたので。番犬としての犬か、人間達を助けてもらうために飼うのか。

      クラフトで今年、失格になった犬、6種類は全て目に異常があったそうです。ペキニーズとブルドッグは角膜損傷、残りの4種については眼瞼外反症と、獣医により、診断されたため、失格となったそうです。もしそのまま、BOBになっていたら,当然繁殖に使われる事になるため、このような判断になったのですね。犬の審査員も、目の中まではジャッジできません。

      犬の遺伝はこのようにルールで防げますが、パピー達の、育つ環境、外ではなく、家の中で人間とふれあって育つ事、いろいろな家庭の中の音、大小、男女、眼鏡をかけた人、大きい声で話す人やら、洗濯機,掃除機、台所の音、テレビの音、人間同士の会話の音などに接する事が出来て、これからの社会性を培う、一番大事な基礎の部分で、マイマさんのべびちゃんたち、これ以上,望めない環境で育てられています。股関節も、肘もオーケーだとしても、外で、人間に全くふれあわずに、親犬だけと育てられた犬は、あとから、体の問題以上にやっかいな、社会性の欠落による問題を引き起こすという事は、周知の事実です。

      日本も、これから変わって行くのでしょうか?
      少しでもいい方向に向かって欲しいと願います。

      子犬の件、承知しました♪ ありがとうございます。

  • Mutsu より:

    海外、特にイギリスとドイツは犬のブリーディングに関しては厳しいだろうと思ってはいましたが、ここまで詳しく審査があるとは思いませんでした。
    犬たちをとても大切にしているのですね。日本も見習って欲しいです。

    乱繁殖を防ぐため、『犬を海外に持ち出さないこと。』ということも契約項目としてあげられているのですね。

    今の日本のペット事情を考えると複雑です。。。海外の優秀な犬を取り入れて、素晴らしい犬たちを日本に広めて欲しいと思う反面、こんな日本に来たらかわいそうとも思います。

    P.S. 表紙の画像、素敵です♪

    • ばく より:

      ケンネルクラブの認定ブリーダーになるには、これらの厳しい基準をクリアする必要があるのですが、例えば、ジャックラッセルテリアは、ケンネルクラブに認定されていない犬種なので(イギリスでは)、結構自由にブリーディングされています。ピップ君の足もある意味、奇形なのですが、血統が重要視されない分、体が丈夫です(笑)今までほとんど病気した事もありません。何事も一長一短ですね。

      日本は、悲しいですが、年齢の高いブリーダーさん達には、犬には優しくない国、と認識されています。友人は、スパニエルを飼いたくてブリーダーさんに連絡した所、日本人と知って、譲ってもらえなかったそうです。あなたが悪い人,というのではなく、私はそういうポリシーですと言われたそうです。
      もの凄く、がっかりしますよね。

      日本も、いい方向に、少しづつでもいいので、進んで行きますように。祈るような気持ちです。

      写真、ありがとうございます。娘が撮ってくれました。

  • いなひこ より:

    九太郎の血統証は、ケンネルクラブのだった。
    だからなのか、動物病院の先生曰く
    「ペキニーズは少ないから血が濃くなっていて、病気しやすい」って言われたんですが、
    いまのところ大きな病気にはなっていません。
    厳しいルールがなければ、犬たちの命が守られないんですね。
    我が家もペットショップで出会ったから大きな声では言えないんですが、
    この頃は、ペットショップに行くのを躊躇うようになりました。
    小さくて可愛いワンちゃんは、売れるだろうけど、
    残されたワンちゃんは・・・考えたくないです。
    以前仲良くなったペットショップの店員さんは、
    どうしても売れないワンちゃんを引き取って育ててるって聞きました。

  • ばく より:

    たくさん数のいない犬種はどうしても、近い血縁同士で交配するしかないので、どうしても問題が出てくるようですね。九ちゃん、病気もあまりしなくて、なによりです。ペットショップだけが悪いわけではないと思うんです。利益をあげるために、命を命として扱わず、単なる商品としてしか見ていないところに問題の根本があるもだと思うのです。

    ペットショップで売れ残ったわんちゃん、考えたくない。確かに。でもそこで、目をそらさないで、みんなが、考えないといけない、と思います。

  • nara より:

    ばくさん いつもこっそりと楽しみに見せていただいてました(笑)。
    でも、随分とご無沙汰してましたね。
    ブリーダーの皆さんがこのような認識のもと繁殖してくださってれば三吉みたいなアレルギーとか白内障とか、防げる病気はいっぱいあったんでしょうね。でも現実はそうではないし、だからこそ、この子達に自分が出来ることのせいいっぱいをしてあげたいと思います。
    ぶーちゃん、早くまた泥んこで遊べるといいね!

    • ばく より:

      naraさん、私も、いつもコソ見なので、お互い様です。
      日本は、全国的にシステムが全く違うので、もう少し時間がかかるのだと思います。イギリスだって、ここまで頑張っても、まだまだ抜け道や、こういうシステムから全く外れて増やされ、路上で売られている犬たちももいます。被災地の動物も含め、人間以外の命も思いやることができる社会に、早くなって行くといいなと思っています。わたしができることは少ないのですが、できることからして行きたいです。
      三ちゃんたちの、もう一つのブログの存在に最近気づいて、そちらも、こそ見、しています。

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